虫歯と言えば削るものという認識があると思います。
しかし、場合によっては削らずにそのままにしておく場合もあります。
今回はそのような虫歯になっても削ったり埋めたりしない虫歯についてお話をしようと思います。
削らなくてもいい虫歯の条件
削らなくてもいい虫歯とはは一言で言ってしまえばそれ以上悪くならない虫歯の事です。
つまり、虫歯が進まない、そして痛みやうずくなどの症状のない虫歯に相当します。
一言で言うと非常にシンプルに聞こえますが、このハードルをクリアするのはかなり多くの条件が必要となります。
その条件の一部のをあげますと
①虫歯がまだ初期の段階である事
②虫歯になり始めてから時間が経っているものの虫歯が進行していない
③歯磨きがほぼ完璧にできている事
④歯ブラシ、歯間ブラシ、糸ようじ、洗口液などを使って磨き残しがないようにしている事
⑤食後に欠かさず歯磨きをしている事
⑥少なくとも3ヶ月ごとに歯医者さんで定期検診を受けている事
などの条件を達成している場合に限ります。
つまり、
①まだ小さい状態の虫歯で、虫歯が進まない事が確認されている(またはかなり虫歯の進行が遅い)
②歯磨きもよくできていて歯科検診で歯医者さんが確認しても汚れが確認できないくらいの状態で磨けている
③食後に欠かさず歯磨きを続けている
④定期的に歯医者さんで虫歯の進行具合を確認している
などの状態がクリアされている事が必要となってきます。
虫歯を進行させないためには
今池からすぐの歯医者の阿部歯科の患者さんでもむやみに歯を削らずに現状を維持していただいている患者さんもいます。
そういった患者さんは定期検診時に確認すると歯磨きの具合は限りなく100点に近いです。
その上で定期検診時には普段ではどうしても磨くのが難しくなる歯周ポケットの中の掃除や細かい隙間に入り込んでいる細菌の消毒を行います。
しかしながら、虫歯予防の基本は家での歯磨きです。
いかにしてこの歯磨きをこまめに、かつ完璧に近くできるかが虫歯の再発生や進行に大きく影響をしていきます。
そのため、虫歯が小さく100点に近いくらい歯磨きができている場合は条件が合えばむやみに歯を削らないようにします。
この条件をクリアするのは本当に極限られたケースの場合と患者さんの歯磨きの具合と定期検診の頻度によってしまいます。
逆にこれらの条件が達成されていない場合に虫歯を放置してしまいますとさらに虫歯が進行していってしまう事になるので、この虫歯の経過観察というのは注意して決定する必要があります。
虫歯といっても多くの条件を乗り越えた極一部のケースに関しては中には定期検診をしてそれ以上虫歯が進行しないように経過観察をする場合もあるのです。