千種区池下の歯医者 阿部歯科 副院長の阿部利晴によるブログで、アメリカの歯科医療についての事情等を載せています。

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歯周病になりにくくする事はできるの?

口腔内細菌叢の介入.jpg

現在では歯周病や虫歯になる原因が通常は口腔内の細菌が悪さをしていないSymbiosisと呼ばれる安定した共生状態からDysbiosisと呼ばれる悪性度の高い細菌の状態に変化(マイクロバイアルシフト)する事で起きているという事が分かっています。しかし人によって口腔内清掃の状態や免疫の状態、あるいは口腔内細菌そのものがマイクロバイアルシフトを起こしやすくしているという点がある事も虫歯や歯周病が悪化しやすいかどうかという個人差を引き起こしています。そしてこの根本的な原因である口腔内の細菌叢(細菌の分布)を意図的に変えられるのかという事が疑問として出てきます

そもそもの口腔内細菌叢(細菌の分布)を形作った原因

口腔内細菌叢は胎児期もしくは生まれてすぐにその分布を形成し始める事が分かっていますが最初の影響は母親から多くを受ける事が分かっています(関連記事:子供の口腔内細菌はお母さんから受け継いだ?)。しかしその細菌の分布は時間を経るごとに変化し、時にはパートナーや配偶者からその影響を受けます(関連記事:歯周病は誰からうつる?)。母親から最初の口腔内細菌叢を形成する影響を色濃く受けた後にどのようにその後の細菌叢を形成していくのかという研究も調べられています。大きく分けるとその影響は遺伝的な影響と環境による影響があります。個人の持つ遺伝子によっては疾患だけではなく特定の細菌やウイルスに感染しやすかったりその症状が強く表れやすいという事が判明しています。口腔内で細菌叢を形作る、特に共生細菌をどのように形成するかが遺伝的にどれほど影響があるのか調べようとして特定の遺伝的に近い集団群を比較した場合に遺伝子の影響によってわずかに口腔内細菌叢の形成に影響しえるものの、しかしその遺伝子の影響よりも家族内での環境の方がより口腔内の細菌叢の形成に強く影響を受けると報告されています。とりわけ子供の時の初期から家庭内の環境で影響を受けて口腔内の細菌叢が形成されるとその後に引っ越しなどをして大きく生活環境を変えても数か月から数年以上はその口腔内の細菌叢が維持されると分かっています。しかしこれは必ずしも永久的なものではなく、パートナーや配偶者からの歯周病に影響を起こす細菌の感染や口腔内衛生環境や免疫の変化によるマイクロバイアルシフトから見ても分かるように何かのきっかけで口腔内の細菌叢が変化する事が分かります

歯周病になりにくいより良い口腔内細菌叢を意図的に作れるのか?

生活環境から形成された口腔内細菌叢がその後に生活環境を変えても数か月から数年以上維持されると分かっているように一度形成された口腔内細菌叢はなかなか変化しにくい事が分かります。これはマイクロバイアルシフトを起こして一度歯周病になった口腔内細菌叢を元の悪性度の低い共生状態の細菌叢に戻す事がなかなか難しい点からも分かります。そのため、現在ではマイクロバイアルシフトを起こす前に予防処置によって共生状態にある口腔内細菌叢の状態を維持し続ける事を目的とした現在の予防歯科の考え方が非常に大切となってきます(関連記事:どうして歯周病になるのか)。

現在の共生状態にある口腔内細菌叢を維持する目的に加えて、より歯周病になりにくい口腔内細菌叢に変化させる目的で乳酸菌などを使ったプロバイオティクスと呼ばれる手法が試みられる事があります。腸内細菌叢では研究がより進んでいますが口腔内細菌叢に関してはまだまだ発展途上にあります。数ある研究を確認すると歯周病に関してはプロバイオティクスによる乳酸菌などの意図的摂取で歯周病を予防できる可能性があると言われていますが確定的な根拠はまだ未解明な状態にとどまります(関連記事:乳酸菌による歯周病治療の可能性(海外論文紹介))。

では実際のところプロバイオティクスと呼ばれる特定の乳酸菌などの細菌を摂取する事によって意図的に口腔内細菌叢の状態をマイクロバイアルシフトを起こしにくいようにできるのでしょうか?現在の強固に形成された口腔内細菌叢の中に乳酸菌などのいわゆる善玉の細菌を投入すると乳酸菌の加入によって口腔内細菌の多様性自体が増加すると分かっているものの口腔内細菌叢の分布の構成状態自体を根本的に変えるまではいかず、その影響も短期間に限定されると報告されています。しかしながらプロバイオティクスの手法が疫学的には歯周病の予防に対応できる可能性があると言われる通り短期間ではなく長期にわたって摂取し続ければ口腔内細菌叢の多様性の影響で歯周病予防に貢献を果たす可能性もあります。

実際のところは口腔内細菌叢を意図的に変化させる事はそう簡単ではなく、一度形成された細菌叢は数年以上の長期にわたって維持し続けられるものの、特定の影響や環境の変化を長期間にわたって受け続けるとその口腔内細菌叢は変化しうるという事も判明しています。そのため、実は歯周病になっていない人こそしっかり予防処置を受けて歯周病に罹患している人は元の共生状態にある口腔内細菌叢の状態に近づけるため口腔内衛生環境を整える事とマイクロバイアルシフトを起こした原因を根気強く取り除いていく事が大切となるのです。今池から5分の歯医者の阿部歯科ではこのようなマイクロバイアルシフトを起こしてしまった状態の口腔内に対する処置をはじめとして予防歯科に力を入れていますのでこのような治療法の今後の発展に目がはなせません。

参考文献:

1) The Human Salivary Microbiome Is Shaped by Shared Environment Rather than Genetics: Evidence from a Large Family of Closely Related Individuals. L. Shaw, et al. MBio. 2017

2) The short-term impact of probiotic consumption on the oral cavity microbiome. E. Dassi, et al. Sci. Rep. 2018

 

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