千種区池下の歯医者 阿部歯科 副院長の阿部利晴によるブログで、アメリカの歯科医療についての事情等を載せています。

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中世の人々の口の中の細菌

中世の口腔内細菌叢.jpg

歯科の2大疾患と言われる虫歯と歯周病ですが、虫歯も歯周病も古代からあった事が分かっています。

近代になって虫歯も歯周病もマイクロバイアルシフト(Microbial Shift)による細菌叢の変化によってDysbiosisと呼ばれる悪性度の高い細菌叢の状態に変化する事で発症する事が分かっていますが古代にはまだ細菌という概念がありませんでした。

そのため、今でこそ現代人の口腔内細菌の状態は幅広く調べられていますが、虫歯や歯周病があった古代から現代まで口腔内細菌自体は変化しているのか?という疑問がありました。

しかし、近頃ではメタゲノム解析やメタプロテオミックス解析といった包括的な解析手法を利用する事でサンプルの回収が行えれば古代の人々の口腔内細菌叢を調べる事ができるようになりました。

(関連記事:原始人も恐竜も虫歯に悩んでいた?

約1000年前の人々の歯石から口腔内細菌の痕跡を

おおよそ西暦1100年から1450年頃の中世ヨーロッパの人々の歯石からメタプロテオミックス解析によって当時の口腔内細菌の痕跡を調べようとする試みが行われました。

プロテオミックス解析はタンパク質を回析する手法でそのタンパク質が何かを調べる回析手法ですが、サンプルをまとめて解析する手法がメタプロテオミックスです。この方法によって中世ヨーロッパの人々の口腔内細菌叢を調べる事ができたのです。1000年近く経過しているサンプルに一部とはいえタンパク質が保存されていた事は驚きです。

中世ヨーロッパの人々の口腔内細菌叢はすでに現代人と似ていた?

中世ヨーロッパの人々の歯石のサンプルから220種類もの細菌が同定されました。

現代人の口腔内細菌はおおよそ500から700種類と言われているので少ないように感じられますが、限定されたサンプルから細菌の数を得ているので全てを把握できているわけではないのかもしれません。しかし、当時の人々の口の中の状態から歯周病にかかっている人や虫歯になっている人々がいる事が確認されています。

そして歯周病に至っては全ての成人のサンプルから全員歯周病になっていたという事が分かりました。そして何人かはひどい虫歯にもなっていた事が確認されました。そして中世ヨーロッパの人々の歯石からは特に歯周病を強く増悪する細菌であるポロフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)、トレポネーマ・デンティコラ(Treponema denticola)、タンネレラ・フォーサイシア(Tannerella forsythia)といったRed complexと呼ばれる細菌群が発見されました。

その他にも歯周病に関連するFretibacterium属、Desulfobulbus属、Methanobrevibacter oralisなどの細菌が見つかりました。これらの数多くの口腔内細菌がマイクロバイアルシフトを起こして中世ヨーロッパの人々の口の中で歯周病を引き起こしていたと考えられます。そして同一人物から採取した複数の歯石でも細菌叢の大きな変化が認められたため、口の中の細菌叢が実際にマイクロバイアルシフトを起こしてダイナミックに変化していたことがうかがえます。

(関連記事:どうして歯周病になるのか

中世ヨーロッパの人々の口にミュータンス菌がいなくても虫歯に

サンプルとなった中世ヨーロッパの人々の口の中を見ると何人かはひどい虫歯になっていたものの全ての人からかつて虫歯の原因菌だと言われていたミュータンス菌(Streptococcus mutans)やStreptococcus sobrinusの痕跡を見つける事ができませんでした。

その変わりにLactobacillus属やStreptococcus sanguinisといった新たにう蝕に関連する事が分かってきた細菌が見つかりました。ここ10年程で歯周病だけではなく虫歯においても様々な口腔内細菌叢がマイクロバイアルシフトをおこして悪性度の高いDysbiosisの状態へと変化する事で虫歯になる事が分かっています。

ミュータンス菌がいなくても虫歯になるという事が判明している現状と照らし合わせると中世ヨーロッパの人々の口の中にミュータンス菌がいなくても虫歯になっていたという事は非常に合点がいきます。

(関連記事:「ミュータンス菌が虫歯の原因に」というのは10年前の話

ようやくできるようになってきた歯周病や虫歯の予防への道筋

中世ヨーロッパの人々の細菌の痕跡を見るとすでに現代へとつながる歯周病や虫歯の罹患の流れが始まっていた事が分かります。

その頃には現代と近い口腔内細菌叢がすでにできあがりつつあった様子もうかがえます。しかし当時はまだ歯周病や虫歯が細菌によって発症する事は分かっておらずもちろんマイクロバイアルシフトという疾患を引き起こす原因の概念も知られておりませんでした。マイクロバイアルシフトという概念自体ここ10年でやっと分かってきた21世紀の新しい歯科医療概念であるのでようやく虫歯や歯周病の予防への道筋が見えてきたとも言えます。

21世紀の歯周病や虫歯の予防はいかにしてこのマイクロバイアルシフトを引き起こさないようにするかという事が大切になってくるのです。千種区にある歯医者の阿部歯科では予防歯科に力を入れているので、いかにして患者さんの口の中の口腔内細菌がマイクロバイアルシフトを起こさないようにするのかという事に注意をして処置を行っています。

参考文献:Quantitative metaproteomics of medieval dental calculus reveals individual oral health status. R. R. Jersie-Christensen, et al. Nat. Commun. 2018.

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