虫歯になっていくには、その過程にいくつかの原因となるものが存在していることは皆さんも何となく想像できるかもしれません。その原因となるものの関与がどのようなものであって、それらの原因の個々に対処していかなければならないのです。まずはどのようなものが、原因となっているのかをお話ししていきたいと思います。
① プラークの酸産生能
② 食事の頻度
③ 食事の内容
④ 唾液の組成
⑤ 唾液の分泌量
⑥ 歯面の抵抗性
⑦ フッ化物の存在
上に示しましたように、様々な因子が複雑に絡まりあって、虫歯ができてくることになるのです。ただ、虫歯ができてくるにはそれなりの時間がかかることも事実であります。場合によっては、最悪の環境においてでも数週間かかることもあるのかもしれません。普通の状態であるならば、数年くらいかかって虫歯ができてくると考えられます。その間に、幾度かの虫歯を防ぐチャンスがあるのです。虫歯になってしまったら、治すしかなくなってしまいます。
虫歯治療後
一般的には、虫歯の治療と考えれば何を浮かべるでしょうか?おそらく、普通は虫歯でできてしまった穴を埋めることを思い浮かべるのではないでしょうか?その事につきましては、間違っていないですし多くの場合はそのような治療で問題が起きないことも確かです。短期的にはそうですが、長期的に考えますとそれだけでは不十分であると思います。
壊れてしまったはを修復することが歯医者さんの仕事であると一般的には考えられていると思います。確かに、毎日の臨床ではほとんどが壊れてしまった歯の修復をしています。しかし、ただただ修復しているだけでは、その原因にたいしてのアプローチが十分とは言えないと考えます。
虫歯過程
もし虫歯の修復治療だけを行っていたら、治療した修復物の隙間から、さらに虫歯になってしまうことが容易に想像することができます。そして、またしばらくしたら虫歯の治療をしなければならなくなってしまうのです。虫歯は風邪とは違いまして、自然に消えてしまうことはないのです。
修復物
治療後の修復物はどのくらい長持ちするんでしょうか?おそらく、経験上8-10年すると、半分以上が修復物のやりかえになってしまうのではないのかと思います。よくある理由としましては、修復物の辺縁に新たな虫歯ができてしまうことが経験されます。実際に毎日の治療は修復物のやりかえであるのかもしれません。
そのようなことを踏まえた上で、阿部歯科では患者さんに現状の説明や今後のこと、忌ますべきことを説明していきたいと考えております。宜しくお願い申し上げます。