わかっているようで、実際はあんまり知らないことに歯の構造と組成があると思います。歯はどのような構造になっているのか?その組成はどのようになっているのか?何となくエナメル質とかいう言葉を聞いたことはあるけれど、それ以外はいまいちよくわかっていない。そのような疑問に答えるために、今回は少し詳しく歯の構造と組成、とくにエナメル質、象牙質、セメント質についてお話ししていきたいと思います。
構造
歯はいくつかの組織によって構成されています。その構成組織とはまずは、エナメル質、象牙質、セメント質そして歯髄の四つの構造でなりたているのです。それぞれに特徴がありまして、健全な状態ではそれぞれが適切な役割を担っているのです。虫歯では、それぞれの構造がやられてしまうことになります。いきなり歯髄に虫歯がいくことはありません。エナメル質から順に歯髄まで虫歯が到達することにあります。
エナメル質
エナメル質は、その体積の約86%がハイドロキシアパタイト結晶というものでありまして、そのハイドロキシアパタイト結晶が小柱として並んでいるのです。ハイドロキシアパタイト結晶という無機質のほかには、12%の水分、2%のたんぱく質で成り立っているのです。
エナメル質の表面はとても硬く密でありまして、その小柱の先はほとんどが象牙質の表面へ向かっているのです。その小柱と小柱の間は液体で満たされております。最近から生じます有機酸であります水素イオンは、この中へと拡散せれていきまして、pH が下がることによりまして無機質が溶け始めるのです。
象牙質
象牙質は石灰化したコラーゲンのネットワークであります。ある種の繊維性結合組織でもあります。構造としまして歯髄に向かって扇状に象牙細管が走行することとなります。歯の形成が終了しましても、歯髄の付近に第二象牙質とういう歯を作り続ける能力を持っています。
組成としましては無機質が45%で、25%の水分、30%のたんぱく質から体積比として成り立っております。エナメル質とは組成の状態でもかなり違いがあることが、その特徴として現れることになります。
エナメル質とは違いまして、象牙質は虫歯のような刺激によく反応します。つまりは、象牙質は生きた組織なのであります。刺激から歯髄を守るために象牙質は増加することになります。この象牙質は修復象牙質とも言われまして、虫歯からの刺激を防ぐための生態防御反応とも言えます。
セメント質
セメント質は象牙質よりは石灰化されておりません。セメント質は歯根膜のコラーゲン繊維に付着することによって、歯を支えていることになります。この付着が弱まってしまうと歯はぐらついてしまったり、浮いた感じが出てくることになります。いわゆる歯周病になってしまうと引き起こされる症状の出現になります。
名古屋市千種区池下の歯の構造と組成についてのブログ