こんにちは、千種区の歯医者の阿部歯科の阿部利晴です。
皆さんは洗口液は使われていますか?洗口液はマウスウォッシュとも言われますね。色々なメーカーから口の中を爽快にして綺麗にするとも言われたりしていますがどのタイミングで使われていますか?
まずは歯磨き
市販の洗口液を使うにはまずは口の中の汚れがしっかりと取れている事が前提となります。歯磨きの代わりに洗口液を使うということではなく、プラークと呼ばれる歯の表面についた汚れは歯磨きや歯間ブラシやデンタルフロスでしっかりと取り除く事がとても大切になります。プラークは口の中に残った汚れや増殖した口の中の細菌やその最近から出てきた産生物質が巣のように塊を作ったものです。この歯の表面にこびりついたプラークは非常に強固でうがいで取り除くことは大変難しくブラッシングで取り除く必要があります。
歯磨きはお風呂掃除に似ている
口の中は湿度も高く体温と同じでとても温かい環境にあります。この高温多湿の環境は湯船をはったお風呂の中に環境が似ています。お風呂も入った後に壁を洗ったりふいたりしないと水垢や汚れがついてしまいますよね。それと同じで口の中も歯磨きによるブラッシングなしでは汚れを取り除くことは難しいです。お風呂掃除に例えると、お風呂の壁に洗剤を吹きかけてそのままお湯をかけて流すという事はしないように、洗剤をかけてお風呂の壁をまずはこするように口の中もまずはブラッシングによる歯の表面のこすりから始めます。
お風呂で汚れがこすり落ちたら今度はシャワーで汚れを洗剤ごと洗い流しますが、歯磨きでも汚れがブラッシングによって取れてはじめて口をゆすいで汚れを洗い流せます。
歯の表面の汚れが取れた後に
そしてようやくここで洗口液の登場です。市販の洗口液には様々な薬効をうたったものがありますが、その薬効も歯の表面に届く必要があります。そのために先にあげたようにまずは歯の表面についたプラークの汚れを取り除いて歯の表面を洗口液が歯の表面にふれられるようにします。さらに、洗口液には殺菌作用を持ったものもありますので、歯磨きで取り除ききれなかったごくわずかな汚れや細菌の残りに対処する事も可能かもしれません。ただ、殺菌効果のある洗口液でもその液が細菌そのものに届かないといけないので、プラークのような強固で粘り気のある汚れが残っているとプラークの奥の方まで洗口液が届くことは難しいので、例え殺菌効果のある洗口液でもまず第1にブラッシングによって物理的にこの細菌の巣であるプラークを取り除く事が大切になります。
色々な洗口液が各メーカーから発売されていますが、まずは何をおいても歯磨きをきちんとできているという事が使用の前提条件になるのですね。