文化の日
昨日は文化の日のという事で、各地で色々な表彰が行われましたね。私の父の阿部本晴 前院長も学校歯科医として20年以上千種区の若水中学校の学校歯科医を務めたという事で文化の日にあたり名古屋市教育委員会より表彰をいただきました。
学校歯科医と言うとあまり聞きなれないかもしれませんが、小学校や中学校の時に健康診断で虫歯の状態などを確認したのを覚えていると思いますが、その検診をする歯科医師の事です。実際には学校歯科医の仕事は検診だけではなく、歯科保健教育に従事して口の中の衛生環境の改善や教育にも従事するのですが、学校歯科医会という団体に所属して歯科保健教育に従事します。
父の阿部本晴だけでなく祖父の阿部鉎弌 先先代院長も学校歯科医として長らく従事しており、歯科保健教育に務めておりました。私が歯科医師になった時には祖父はもうおりませんでしたので当時のことはあまりよく分かっておりませんでしたが、中学校で祖父が歯科検診に来ていた事は覚えております。
今年20年以上歯科保健教育に務めたという事で文化の日に名古屋市教育委員会より父が表彰をいただきましたが、祖父も今から35年前の私がまだ2歳だった頃の昭和57年の文化の日に長期にわたって歯科保健教育に従事したという事で勲五等瑞宝章を賜っています。当時はまだ私が2歳だったので、その当時の事は全く覚えておりませんが、勲章は祖父の形見として大切に保管しております。
現在は勲五等瑞宝章は瑞宝双光章と名称が変わっているそうですが、当時は皇居に祖母と一緒に行ったそうで当時の写真を何枚か目にする機会がありました。
学校歯科検診でわかる事
学校歯科の検診ではお子さんが普段気がつかない疾患が見つかる事がありますが、最近では不正咬合と呼ばれる噛み合わせの問題が見つかる事が多くなってきたようです。噛み合わせと言っても親御さんがパッと見て簡単に分かるものから、傍目には気がつきにくいものまで様々です。
歯並びが乱杭状になっているような場合は見た目で分かりやすいのですが、噛み合わせが通常より深い、前歯の上と下の歯が歯の先端同士で噛んでしまっている、噛み合わせの位置が2ヶ所以上ある二態咬合と呼ばれる噛み合わせをしている、といったようなぱっと見では分からないかみ合わせの問題が見つかる事があります。これらの状態は実際に自覚できる症状が出てくるまでに時間がかかるためお子さんが症状を訴えて見つかる事はなかなかない事が多いです。
このような隠れた疾患を学校歯科医としての立場から発見するのも一つの大切な役割なのですね。