身近であって、実はよくわかっていないフッ素について千種区池下の歯科医院の院長、阿部丈洋からフッ素の歴史についてお話ししていこうと思います。フッ素と聞いて皆さんは何を想像されますでしょうか?虫歯の予防?お子さんが塗ってもらうもの?歯磨き粉のなかに入っている!等々があげられると思います。その、知っていそうで意外と知らないフッ素の歴史をお話ししていきます。
フッ素の歴史
フッ素に虫歯の予防抗かが発見されましたのは、1900年代の初めでした。そのきっかけと言いますのも、ある地域で歯に変色がありまして、その原因を突き止めようとアメリカの研究者たちが試みていました。その時に偶然発見されましたのが、その変色した歯の人たちに虫歯が 少なかったことに気づいたのです。
1916年にその原因が地域の水の中にあることが解明されました。その後、1931年にようやくそれがフッ化物であることが判明しました。相関関係としまして、水のなかのフッ素の濃度が濃いほど歯の変色は広がっていたのです。この現象は歯科の世界ではエナメル質フッ素沈着症もしくは歯牙フッ素症とも呼ばれています。
1940年代はじめにはアメリカの水道施設で水道水にフッ素を添加する試みがされました。この試みは4つの都市で行われるに至りました。1952年から1962年の間にスウェーデンでも同じようなことが行われました。これらの試みで、虫歯の減少率が7歳児で37%、14歳児で27%と素晴らしい結果となったそうです。
しかしながら、水道水へのフッ素の添加は各国でも賛否両論であり議論をよんでいます。歯医者さんでもフッ素のメリットやデメリットがお話しされていますように、国レベルでそのような大がかりなフッ素の取り組みをするとなると一概にプロジェクトが進むわけではないということですね。
世界のなかでも虫歯を減らす試みをしていることは、同じ人間である限りは同じ思いということですね。虫歯になって痛い思いをしたくないのは誰しもがあると思います。歯科にフッ素が取り組まれたのもこのような歴史的背景があってのことなのですね。
以上が簡単ではありましたが、フッ素の歴史になります。千種区池下の患者さんにもフッ素の情報をお話しして、虫歯を少しでも減らせるように啓蒙していきたいと思います。虫歯になってしまうと、あとは治すしかないのが虫歯です。その虫歯になる前に予防ができるのであるならば素敵だと思います。
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