虫歯はどの単位で、それは町単位もしくは国単位でありますが、どれくらい分布しているのでしょうか?そのようなことを説明することを疫学と言われます。部分的な範囲ではなく、もっと範囲を広げて全体を俯瞰することにより、小さな規模で見えてこなかったことが、広い視野において見つかることもあるのかもしれません。
疫学
そもそも疫学とはどういうものなのでしょうか?疫学は科学の分野のひとつでありまして、ある疾患についての、例えば広がりや原因、進行を扱う分野であるとのことです。その、疫学というものはある母集団で疾患を定めまして、その罹患の程度を表すことになります。
そして、様々な問いに答えることになります。罹患している人やグループはどんなであるのか?それは、子供?青年?成人?社会的な背景で違いは出てくるのだろうか?それによって、何を改善していくことができるかの糸口になるのかもしれません。
時間的にも、過去10-30年前と比べてはどんなであるのだろうか?現在の社会ではどのように対応していくのが良いのか?地域差はどんなであるのか?都市部と郊外で違いがあるのであるならば、その違いは何によってであるか等を考えるきっかけになると思います。
疫学種類
疫学の種類には様々あります。
① 記述疫学
② 分析疫学
③ 後ろ向き疫学
④ 前向き疫学
それぞれに、特徴があって対象とするものや、知りたいことに応じて、使い分けているそうです。
カリエス
カリエス、つまり虫歯でももちろん疫学を行うことはあります。その理由のひとつには、虫歯のにどれくらいかかっているかを、年と共に変化していくかを見ることにあります。虫歯は減り続けているのだろうか?その減少傾向は減っていくのだろうか?その理由はなんだろうか?考えるきっかけになっていきます。
地域差はどうでしょうか?それを把握することは、ある一定の地域でのヘルスケアに応用できると考えられます。スウェーデンにおいては地域によって異なる虫歯の対策をとっているとのことです。疫学調査はそのような具体的な対策をねるのに評価されるのであります。
虫歯に対します、教育レベルや親の教育レベル、そして収入の格差によります虫歯のなりやすさも口の中の健康を考えていく上で疫学は重要となってくるのです。家族や家庭事情が関連しているとしましたら、適切な虫歯に対します対策をしていくことが地域の患者さんの口のなかを守るために必要なことになってくると思います。
名古屋市千種区池下の虫歯の予防を大切にする阿部歯科のブログ