こんにちは、名古屋市千種区池下の阿部歯科の院長、阿部丈洋です。口の中に傷ができたとき、手術で切開をしたときにどのようにその傷が治癒していくかについて今回はお話ししていきたいと思います。歯ブラシで過度に磨いてしまってできてしまった傷の治り方も同様なのです。
口の中の粘膜は様々な刺激が加えられることとなります。食べ物を摂取したときに口の中の粘膜を傷つけてしまう可能性もあります。飲み物を飲んだときに熱いもので粘膜をやけどしてしまって、ただれてしまうこともあるかもしれませんね。粘膜に歯みがきのときに歯ブラシの毛先が当たって口内炎になることもあるのではないでしょうか?
創傷の治癒
歯医者さんでの治療時にも少なからず口の中の粘膜に傷ができてしまうことがあります。局所麻酔をしたときの針を指した場所であったり、歯茎の掃除、虫歯の除去のときや型採りをしたときにも粘膜に刺激が加わる可能性があるのです。ですが、通常でしたらすぐに治ってしまいますので安心してください。
傷の治り方のメカニズム
傷が治っていくときにはいくつかのステージを経過して治癒していくことがわかっています。行きなり傷が塞がったり、もとの状態に戻るわけではなく体が一生懸命治癒過程をへてあるべきもとの状態に戻そう、戻そうとしているのです。そのステージとはどういうものなのか?それは…
① 炎症のステージ
② 増殖、肉芽形成のステージ
③ リモデリングと組織の成熟のステージ
このようなステージを経過していくのです。
血管のリモデリング
組織の切開をしたときに血管はどれくらいで復活してくるのでしょうか?口の中の粘膜にはたくさんの毛細血管がありますので、そのためにきれたその毛細血管から出血するのです。
血管の再生は通常では傷ができてから3-4日で始まっていくのです。血管から体を治すための栄養をどんどん取り入れ始めるのです。そして次々に新しい血管を新生していくのです。もとの状態に戻るには約二週間ほどかかりますが、血管を作り続けて治癒していきます。
骨のリモデリング
骨の治癒についても少しお話をしておきます。骨の治り方は血管と比べると少し遅くなりまして、骨が作られ始めるのが一ヶ月くらいから起こっていきまして完全な治癒には1-2年かかることもあるのです。ゆっくりですが骨も治っていくということになります。
名古屋市千種区池下の傷の治癒を考える歯科医院ブログ