千種区の痛くない歯医者

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こちらはコラム記事になります。
一部、当院で行っていない治療もご紹介しております。
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噛み合わせの理論の推移について

こんにちは。千種区池下、今池の阿部歯科です。

回は歯医者の中でも業界でも歯医者さんが興味を持っている噛み合わせ、
いわゆる咬合と言われるものの中でも噛み合わせの理論の推移に着目してお話ししていきたいと思います。
今ある咬合についての考え方は色々な歴史の変遷からなっていることになります。

ナソロジー

1920年代にナソロジーという理論が出てきました。
まずは1921年に顎関節における下顎頭の顆頭という部分に左右の顆頭を
通る回転する軸であるヒンジアキシスというものがあることを証明しました。
このことから、さらに咬合学が発展していったのであります。

ナソロジーという言葉は実は造語であります。
ナソという顎を表す言葉とフィジオロジーという生理学を
表す言葉との融合でナソロジーという言葉が出来たそうなのです。
これは顎口腔系を機能的な一つの単位として研究して、治療することを目的とする学問なのです。

1929年にパントグラフの前のナソグラフが出来ました。
そのナソグラフを活用した噛み合わせの機械(咬合器)であるナソスコープが1934年に開発されました。
そのようにしてナソロジーの基礎が出来上がってきました。
どのような世界でも開発に開発を重ねて発展していくものだということですね。
噛み合わせについてもそうなのです。

ヒンジアキシス

ヒンジアキシスは顎関節における回転する軸になりまして、
その中でも最後上方にあるときの回転軸をターミナルヒンジアキシスといいます。
そこでの回転運動をする位置を中心位ということがあります。
この中心位は諸説あり色々な考え方がありますのでざっくりとそのような位置なんだなぁと思っていただければと思います。

バランスドオクルージョン

初期のナソロジーではバランスドオクルージョンが天然歯における理想の噛み合わせと考えられていました。
ただ後に修正されることとなっていきました。
ではこのバランスドオクルージョンはどのようなときに使われるかと言いますと
総入れ歯のときに与えられる噛み合わせになるのです。

ミューチュアリープロテクティッドオクルージョン

天然歯でバランスドオクルージョンを与えてしまうと色々と不具合が出てきてしまった歴史によりまして、
新たな噛み合わせの理論が出てきました。
顎を横にずらしたときに犬歯を滑っていく噛み合わせで、
中心位では奥歯がカスプトゥーフォッサで接触する噛み合わせでありまして、
ミューチュアリープロテクティッドオクルージョンと呼ばれるものです。
このミューチュアリープロテクティッドオクルージョンは厳密には犬歯誘導咬合とは違うとのことです。

グループファンクションドオクルージョン

実際の臨床ではナソロジーを元とした治療方法は色々と大変でしたので、
1961年にグループファンクションドオクルージョンという理論が発表されました。
当初ではバランスドオクルージョンからクロスアーチバランスとクロストゥースバランスを
取り除くことがよいとされまして、ロングセントリック理論が導入されました。
ちなみにナソロジーではポイントセントリックで考えられています。
ロングセントリックはその後、パンキー・マン・スカイラーシステムへと発展していくのであります。
そして、その後も様々な機器の開発と考え方の変遷で更なる噛み合わせの理論への考え方となっていくのであります。

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