歯の感覚は、その歯の神経によるものであります。歯の神経は歯科では歯髄と呼ばれているのです。歯がしみてしまったりするのも、この歯髄が関係しているのであります。歯の神経はレントゲンでは見ることができないのです。レントゲンでわかることは、その歯の神経が入っている空洞、歯髄腔が分かるのです。
こんにちは、名古屋市千種区池下の歯科医院、阿部歯科です。歯の神経は若いときと、年齢が上がっていたときでは同じではないのです。違いが実は出てくるのです。今回は、歯髄の変化としまして、色々ありますがその中でも歯髄腔の変化について、お話ししていきたいと思います。
歯髄腔
加齢とともに歯髄形態は変化していきます。若年者の時には大きかった歯髄腔は、年齢とともに細くなって狭窄してくる変化が出てきます。歯は毎日使うものでありまして、様々な刺激にさらされることになるのです。もちろん、治療という刺激も例外ではありません。
レントゲンで歯の検査をしてみますと、その細くなっている狭窄状態についてよく判断することができます。歯が出来てくる過程でその栄養は唯一、歯髄から栄養されるのであります。栄養が歯の外側から取り込まれるわけではないのです。
症状はどうなの?
歯髄腔が狭くなることで、何か症状が出るのかと心配のか他もおられるのかもしれません。実は、そのような自覚症状はほとんどないことが多いのであります。歯髄腔が狭窄することで、歯の神経への刺激が届きにくくなるためとも言われております。むしろ、そのような刺激から歯の神経への影響を少なくするために、歯髄腔が狭く、細くなっているとも考えられます。
虫歯からの影響
虫歯が慢性的にあって、その虫歯から歯の神経を守ろうとする働きもあると考えられます。急性の虫歯ですと、歯を作る前に一気に虫歯が進んでしまいますが、慢性的の虫歯ですとゆっくりゆっくり進みますので、歯が作られる時間もできるのです。加齢とともに起きる歯の変化ですね。
根面カリエスと歯髄腔への影響
歯の根っこの部分は、歯の頭の部分と比べて、虫歯になりやすいのです。また、神経との距離というのも近くなっているのです。歯の根っこの部分はくびれてきている形態ですので、どうしても形態的にやむを得ないことではあります。根面カリエスになってしまいますと、やはり歯髄腔への影響は否めないものではあります。虫歯になりやすい場所、かつ細くなっている場所、このような環境ですので加齢とともに歯茎が下がってしまい、虫歯になりやすくなってしまうことが原因となってしまうのですね。
名古屋市千種区池下の歯髄を守る歯科医院ブログ