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こちらはコラム記事になります。
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歯肉縁下のプラークコントロール

名古屋市千種区の阿部歯科です。プラークコントロールというものには、二つの意味があると思います。対象をどこにするかと言う意味での違いになります。それは、歯肉の縁上に対するプラークコントロールなのか、それとも歯肉の縁下に対するプラークコントロールなのか、と言う違いになります。
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歯周病と密接な関係にあるものは、そのどちらかと言いますと歯肉縁下のプラークコントロールの状態が大切になってくると考えられます。歯肉縁下の歯垢が歯周病の原因となってしまい、歯を支えている骨を少しずつ溶かしてしまうために、歯周病の治療におきましては歯肉縁下の治療が必要となってくるのです。

論文

1978年のWearhaugの論文によりますと歯肉縁下のプラークコントロールにたいしまして以下のようにかかれております。
 
歯肉縁下の歯石と歯垢が取り除かれると正常な歯と上皮の接合が再形成される。
 
ルートプレーニングにより歯肉縁下の歯垢と歯石とが除去されたあと、十分な歯肉縁上のプラークコントロールがなされるならば、歯肉縁下の歯垢は形成されず、歯周組織の健康は維持される。
 
歯肉縁下の歯垢の取り残しがあると、歯垢はポケット内ですみやかに再形成される。
 
歯肉縁下の歯垢の取り残しがあったとしても、歯肉縁上のプラークコントロールが徹底されていると明らかな炎症所見として感知されず、したがって臨床家は治療が成功したとの誤った認識を持つ。
 
取り残された歯肉縁下歯垢の先端は根尖側に向かって成長を続け、それにともない同じようなスピードで付着の喪失も続く。
 
この論文は斬新な考えの一端となって今日に反映されております。

ルートプレーニング

歯肉縁下のプラークコントロールの方法としましては、当時も現在もルートプレーニングが主として行われております。つまり、ルートプレーニングは歯周病の治療におきまして基本的な治療であるとも言うことができるのです。ただ、このルートプレーニングだけですべての問題を解決することはできないと言う事実もあるのであります。

ルートプレーニングでけでは問題の解決が難しいために、薬を使用した治療も開発されてきました。それが、ケミカルプラークコントロールであったり、ローカルドラッグデリバリーシステムであったりするのです。なんとか歯周病を治療したいという思いが、様々な治療法を産み出してきたと言わざるを得ません。

ローカルドラッグデリバリーシステム

歯肉縁下に薬を停滞させておくことは難しいです。しかしながら、このローカルドラッグデリバリーシステムによって、歯周病の急性炎症を押さえることは可能であると考えます。適応を考えて使用することによりまして、各々の治療法は的確に歯周病の対応になっていくと思います。
 

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