長年歯医者さんに行ってない患者さんで
歯が痛くなってきたり検診のために受診される方がいますが、
数年、十数年という単位で歯医者さんに行っていないものの
レントゲンを撮影すると思わぬ病気が発見される事があります。
そういった患者さんでは、顎が膨らんで腫れていたりする事もあります。
千種区の歯医者の阿部歯科でも来院してくる多くの患者さんのレントゲン撮影をしていますが、
やはり初診でレントゲン撮影をした時に早急に対処が必要となる状態の方もいます。
元々は歯が痛いといった症状で来たものの、実は問題は顎の骨の中の病気に原因があったりする患者さんも時々おり、
症状がないと自分では自覚しにくい事があります。
腫瘍や嚢胞では、顎骨の中で病気が大きく拡大しながら
ゆっくりと顎の骨を膨らませていく事があります。
十数年という単位で歯医者さんでレントゲンを撮影しておらず、
さらに感染や痛みといった症状を伴っていない場合は
顎の骨の中で非常に巨大な腫瘍や嚢胞が成長して
レントゲンで大きな透過像として見られる事があります。
顎の骨の中にできるこれらの腫瘍や嚢胞は
ある程度の大きさまで成長すればレントゲンで比較的判断しやすくなりますが、
レントゲンを撮影していない期間が数年、十数年におよぶと
本人が気が付かない間にどんどんと大きくなっていく事もあります。
顎の骨を膨らませる腫瘍や嚢胞
良性の腫瘍や嚢胞では
顎の骨の中にできると骨の中を通る下歯槽神経を押しながら
顎の骨も膨らませて膨隆してくるという特徴があります。
悪性の腫瘍の場合には下歯槽神経が押されたり骨が膨らむ前に骨の破壊が起きて
顎の骨が膨らむという膨隆ではなく、
骨が溶かされ続けていく事となります。
このような
下歯槽管の破壊を伴わない下神経の圧迫や顎骨の膨隆は
良性の腫瘍や嚢胞の所見ともなるため、
レントゲン撮影をした際にはこれらの所見が認められるかをしっかり見る必要があります。
顎の骨の中にできた腫瘍や嚢胞の自覚症状
これらの腫瘍や嚢胞が顎骨の中にできた場合には
感染が起きると痛みや腫れといった自覚症状が出るものの
感染を伴わずゆっくりと慢性に成長が進む場合には
なかなか自分では自覚しにくい場合もあります。
明確な自覚症状がない場合でも
顎の骨の左右が不均等で顎の骨の内側や外側が大きく膨れ上がっている
といった状態が自分の指で触って分かる場合には
顎の骨の中に腫瘍や嚢胞が成長している可能性があります。
歯周病などによる炎症だったり、
歯の神経が感染する事によって起きた炎症だったりすると
それが軟組織の膨らみなのか、骨の膨らみなのかを患者さん本人では判断しづらい事もあります。
そのため、何か顎が腫れているなという事に気が付いた場合には、
早めに歯医者さんを受診して細かい検査を受ける事が大切となります。
千種区の阿部歯科では院長、副院長共に口腔外科出身なのでこのような注意が必要な病気が怪しまれる場合には、
確実性を高めるためにドクター2人でダブルチェックを行って確認する事もあります。