こんにちは、千種区の歯科の阿部歯科副院長 阿部利晴です。
今日は、歯科知識系の内容として「口呼吸とそれに影響する歯並び」をお話しようと思います。
記事のリライト日:2020年5月13日
口呼吸による歯並びへの影響
歯並びという事で、特にお子さんの乳歯が生え変わって、大人の歯になる時の歯並びの話なのですが、口呼吸をしていると実は歯並びが悪くなる可能性があるという事をご存知でしょうか?
歯並びは歯が生えそろうための顎の大きさなども重要ですが、歯を整列させるためには口の中の筋肉も影響を及ぼします。
感じ的には、散らばった1ダースの鉛筆を両手でまとめて束にして整列させるように歯の並びも口の内側と外側から筋肉によって、適切な力をかける事で歯が並ぶのを助けています。
では、内側からの筋肉の力とはなんでしょうか??それは「舌」の筋肉です。
口を閉じると舌が歯に当たっているのが分かるでしょうか?これが歯を整列させる時の口の内側からの力になります。
逆に外側からの力を考えると、これは唇の力になります。口をプクっと膨らませようとすると唇は当然閉じたままですよね?これと同じように唇を閉じている時は唇に力を入れてないように見えてしっかり唇の筋肉が作用しているのです。この唇の周りにある筋肉の力が歯を整列させる外側からの力になります。
これら2つの内側からの舌の力と唇からの外側からの力がバランスを取って、散らばった鉛筆を手のひらで並ばせるように歯を口の中で並ばせることに寄与しているのです。では、今回のお話の題目であると口呼吸が歯並びとどう関係があるのでしょうか?
ここで実際に口呼吸をしてみてください、唇に力が全くかからず、舌もダランとしているのが分かるでしょうか?つまり、筋肉による力が歯に影響していない状態です。そして呼吸は24時間行われているので口呼吸を常にしているという事は、この歯に筋肉の力が加わらない時間が長時間続くという事になります。丁度手のひらの中でまとめた鉛筆の束が手のひらを離したら鉛筆がバラバラっと散らばってしまいようなイメージです。
そのため、お子さんに口呼吸の癖がある場合は歯並びに影響が出てくる可能性があるのです。
口呼吸の癖は鼻詰まりがあったり、喉の扁桃腺が腫れていたりして鼻呼吸ができない場合にしばしば見られますので、お子さんに口呼吸の癖がある場合はまずどうして口呼吸になってしまったのか、というところから理由を明らかにしていく事を明らかにしていくと良いでしょう。
他にも歯並びへの影響は顎の大きさや口呼吸だけでなく、指しゃぶりや舌を咬む癖など色々とありますので、お子さんがどのような口の周りの癖を持っているのかよく確認しておくことをお勧めします。
様々な癖を改善することが後の歯並びにも影響を与える
お子様がある程度成長してから、歯並びを改善することは時間も費用もかかり大変です。そのため、上記で記載をしたように今後の歯並びへ影響を与える可能性のあるクセを親御さんがチェックして、早い段階でなおしてあげることが重要と考えます。
千種区の阿部歯科はお子様のお口や歯のご相談にものります
当歯科医院では、お子様の口腔内や歯についての様々なお悩みに応じています。「〇〇の癖があるけれど、なかなかやめてくれない」「そもそもこの癖によって、口や歯に今後影響はあるのかな?」といったお悩みを解消する適切な対処法に関するアドバイスをいたします。
お気軽にご相談いただければと思います。歯やお口のプロフェッショナルとして、皆様のお役に立ちたいと考えます。