学校では新学期に入ると全校生徒を対象に歯科検診を行いますが、私が中学の時に通っていた若水にある若水中学でも学校歯科検診を行っています。
私の父親である阿部歯科の先代院長も祖父の初代院長も若水中学で学校歯科医を20年近くやっており、新学期の歯科検診の際には全校生徒の歯科検診を行っていました。私が若水中学で中学生をしていた時は毎年新学期になると祖父が学校に来て歯科検診をやっており周りの友達から冷やかされたのを覚えています。当時は生徒数もかなり多く、祖父だけでは手が回らないという事で父も手伝いにやってきたのを覚えており、少し照れくさい気持ちになったりもしました。
長く若水中学の学校歯科医をしていた阿部歯科の先代院長の父ですが、このほど定年を迎えました。若水中学の歯科検診には私も父を手伝いに行った事もあり、懐かしい気持ちで校舎に入りました。若水からすぐ近くにある歯医者の阿部歯科ですが、実は若水中学とも祖父や父を通じて40年近くのお付き合いをしてきていたのです。
学校歯科検診とは
新学期になると行う歯科検診ですが、全校生徒を対象に虫歯や嚙み合わせの問題など、歯科関係で何か治療が必要な事がないか検査しているのですが、この検査はスクリーニングと呼ばれる種類の検査で細かい精密な検査とは違いがあります。スクリーニングとは大まかに「ふるい」にかける事で細部まで審査・診断する事とは目的が違ってきます。わかりやすく言うとおおまかに口腔内に虫歯などの問題がないか見る事を学校歯科検診では行っています。そのため、学校の歯科検診ではどうしても分かり辛い、例えば歯と歯の間にできた小さな虫歯などは確認できない事もあります。そのため、学校歯科検診で虫歯がないとスクリーニングされた事と虫歯が全くないという事は一致しない事もあります。
学校歯科検診では集団を対象に大きくふるいにかけて大きな問題となる虫歯がないか確認する事が大きな目的となるので、「虫歯かな?」と気になる事があれば歯科医院を積極的に受診されるといいと思います。
虫歯なしと判断されたら歯医者を受診しなくてもいい?
学校歯科検診は集団を対象にしたスクリーニングという手法であるのでやはり虫歯の確認の取りこぼしという事はある一定の確率で起こる事があります。そのため、虫歯がないと診断されても精密検査という意味で一度歯医者に受診するのも良いと思います。それとは別に、歯科検診で虫歯があると診断された場合は実際に目で見て虫歯を確認されているので早めに歯科医院を受診された方が良いと思います。
学校歯科検診で要治療の紙をもらったら
検診の結果、治療が必要という紙をもらったらやはり少し気が重いものですよね。どうしても、後に後にと後回しにしてしまいがちだと思いますので、なるべく歯医者さんに入りやすくて気が重たくならなそうな歯科医院を選んで思いっ来て気分を一新して行かれるのもいいかもしれません。
どうしても、要治療の紙をもらうと削って痛いのでは、という気持ちが出てきてしまうかもしれませんが今では表面麻酔や電動麻酔など痛みを極力和らげる方法で麻酔する技術も出てきています。阿部歯科でも患者さんが嫌がる痛みという事に対しては「痛くない治療」に力を入れて表面麻酔や電動麻酔などを使った技術を最大限に活用しています。
若水の歯医者として40年近く学校歯科医師をしてきた阿部歯科もこれからもより多くの地域の方々の口の中の健康を守っていけるといいなと思っています。
執筆:阿部歯科副院長 阿部利晴