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将来的に歯医者さんの治療でも期待される分子標的薬とは?

 分子標的薬という言葉をご存知でしょうか?癌の治療法などで最近注目される事もある分子標的薬という薬ですが歯科領域においても歯周病などの治療に対してその利用が模索されています。そこで今回はこの分子標的薬という薬についてお話しをしようと思います。

分子標的薬とは

その名の通り対象を標的として特異的に疾患を制御しようとする薬です。この分子標的薬の最大の特徴はその特異性にあり狙った標的のみに作用するという部分が通常の薬と大きく変わってきます。通常の薬だと何か別の標的やもしくは複数の標的に対して作用し、その結果薬効を発揮するという流れになるのですが分子標的薬はダイレクトに標的を目標とします。

分子標的薬はどのように直接作用するのか

それぞれの細胞の表面には色々な形をしたタンパク質が存在します。このタンパク質の立体的な構造に対して合致する形を分子標的薬は持っています。タンパク質の立体構造は非常に複雑でそれぞれが非常に特異的な構造をしているため同じような形をしているものは非常に少ないです。その構造の中のタンパク質としての機能を発揮する部位に対して分子標的薬が取り付く事でその薬効を発揮します。それは例えばその部位に取り付く事で機能を抑制したりといった具合にです。

免疫抗体が分子標的薬にも使われる

抗体というのは元々特異的な部位に対して免疫系細胞の貪食を活性化したり抗体そのものが細菌を死滅させるなどの効果があるのですがその特性から非常に特異性の高いものとなっています。よく聞くワクチンというのも、ワクチンを打つことによってそれに合った特異的な抗体を作り細菌などの外敵を排除しようとするものです。以上のことから抗体には定まった場所に接合する極めて優秀な機能があり、分子標的薬として使われる事もあります。

通常の抗体はワクチンのように人体で作られるのですが、現在の分子標的薬であるモノクロナール抗体と呼ばれる特異的な部位に接合する抗体は体の外の試験管で人為的に大量生産されます。B細胞という細胞が抗体を作る事が出来るのですが通常のB細胞では増殖する能力に限界があり、薬として利用できるほどの分子標的薬としてのモノクロナール抗体を得ることができません。そこで通常の細胞とは違うハイブリドーマと呼ばれるB細胞と無限に増殖し続ける事ができる細胞の融合体を作り出し、その細胞が出す大量のモノクロナール抗体を得る事で分子標的薬としての利用ができるようになりました。

これらの分子標的薬は口腔癌はもちろん、歯周病領域での歯周病増悪のメカニズムを抑える目的としても歯科領域で近年研究が進められています。

分子標的薬.jpg

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