親知らずのスペシャリストとして
数多くの治療経験があります


「予防歯科への想い」等 是非とも
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当歯科医院 副院長は数多くの
歯科医療の論文を執筆しています

千種区の痛くない歯医者

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こちらはコラム記事になります。
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歯科治療の正しい知識を得る上でも重要な交絡バイアス

交絡バイアス.jpg

歯科医療も含めて医療研究では様々な研究結果や材料の効果、現象の解析が報告されますが専門的な分野であればあるほど深く内容を理解して分析する事は難しくなってきます。

内容を理解する際に注意しなければいけない事の1つに交絡因子という要素があります。そして、この交絡因子の可能性を考えながら新しい歯科治療の報告や新材料の説明を読む事で報告の理解が深まる事があります。

交絡因子とは

歯科医療の新しい知識を得るために論文を読む際に非常に重要な要素となってくるものに交絡因子があります。

この要素を無視して論文を読み続けると間違った知識を得たり使ってしまったりする恐れがあるので論文から知識を得る際には必ず知っている必要があります。

この交絡因子の存在が「根拠に基づいた医療」にも影響を与えています。交絡因子とは別名で交絡バイアスとも呼ばれ科学的研究において意図せずに誤った結論を導く過誤の要因の一種です。交絡因子の例としては

・日常生活が忙しいので洗濯をする暇がない

・日常生活が忙しいので歯を磨く暇がない

・歯を磨かないから虫歯ができる

というある人々の状況があったとした場合に

「歯を磨かないから虫歯ができる」という結論に達しても「洗濯をしないと虫歯ができる」という結論にはならないという点に注意しないといけません。

当然洗濯をしないと虫歯ができるという様な事実はありませんがこの例にあげた人々は忙しくて洗濯をする暇がないのも事実で、忙しくて歯を磨く暇がないから虫歯ができるのも事実です。

そのため見た目上では洗濯をしない事と虫歯の発生の間に相関関係が見られていますが、その間に因果関係は存在せず、あくまでも忙しいという要素のために起きた別々の結果となります。この忙しさという要素がこの例における交絡因子となります。

新しい歯科医療の知識を得る上で避けては通れない交絡因子の存在

この様な誤った結論を出す過誤に対して、新しい歯科医療知識の獲得のために論文などの報告を読んだ際に現象の報告だけが行われている場合は交絡因子が絡んでいる可能性を念頭に置いて報告を読まないと過誤が含まれた知識を吸収してしまう恐れがあります。

そのため、研究報告を読んで知識を得る場合は現象の報告だけでなくメカニズムの解明まで至っているか、追試に成功しているか、レビューなどで複数の報告を分析しているかなどの様々な要素を組み合わせて報告を評価していく必要があります。

今回の様な交絡因子を念頭に置かずに報告された論文をそのまま知識として取り入れると過誤を知識として取り入れてしまう可能性があるので注意が必要となってくるのです。

最新の歯科医療知識を得るためには新たに発表された報告を読む事が必要となってくるのですが、内容を自分で評価してどの様な報告を知識として取り入れていくのか取捨選択する事も非常に大切な作業となるのです。池下にある歯医者の阿部歯科では正しい歯科治療を提供するために日々の勉強にも力を入れています。

執筆:阿部歯科 副院長 阿部 利晴

執筆論文掲載雑誌一覧

2020年

Proteomics

2019年

Journal of Clinical Medicine

2018年

Science Translational Medicine (サイエンス姉妹誌)

2017年

Journal of Clinical Periodontology

2015年

Science Translational Medicine (サイエンス姉妹誌)

Nature Communications (ネイチャー姉妹誌)

Advances in Experimental Medicine and Biology

The Journal of Immunology

Infection and Immunity

2014年

The Journal of Immunology

Cell Host & Microbe (セル姉妹誌)

The Journal of Immunology

Science Translational Medicine (サイエンス姉妹誌)

2013年

Seminars in Immunology

Journal of Immunological Methods

Cellular Microbiology

2012年

The Journal of Immunology

Nature Immunology (ネイチャー姉妹誌)

2011年

Molecular Oral Microbiology

 

 

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  • 歯科医学