千種区の歯医者 阿部歯科副院長が「歯科医院選び」「歯科治療」に関する新情報をお届けします。
以前、歯科医院内の衛生管理関係のセミナーに参加してきましたが、当院では歯科医院内の衛生管理と感染対策、すなわち消毒や滅菌と器具の扱い方マニュアルを作成しました。
【ブログ記事の更新】2020年11月20日18:00
そもそも病原菌の感染とは?
器具の消毒や滅菌といった衛生管理と感染対策について、実はやり方を間違えるとせっかくの対策効果が大きく下がります。そして、それには感染とは何か?というところから考えないと答えが出ません。
感染とは感染性の真菌や真性細菌、ウイルスが人の細胞に対して侵入、もしくは付着を起こして体内もしくは体外で増殖を確立させる事です。病原性の微生物が感染を成立させると大前提として、細胞への侵入もしくは付着がPOINTとなります。
感染成立には?
病原性の微生物の感染成立には、上記に書いたように人の細胞への接着が必要になります。
血管内で循環系に流れ込み増殖を成立させると敗血症とは別に、多くは臓器や組織への感染を成立させます。感染時は人の細胞に接続するための鍵が必要となります。
それが病原性微生物の持つある種のタンパク質です。病原性の微生物の細胞表面に存在するタンパク質が、人の細胞に存在するタンパク質と接続する事で人の細胞への侵入/付着を成立させます。つまりこの微生物側の鍵となるタンパク質の3次構造や4次構造の形が人の細胞側の鍵穴へと接続され、感染がはじまります。
感染対策は、タンパク質機能を不活化させ感染が起きないようにするものと、微生物そのものを直接死滅させる方法とに分かれます。
タンパク質機能を失活させる場合、微生物の持つタンパク質が不活化されるため、結果的に微生物が死滅します。
微生物のタンパク質を目的とするものは、タンパク質の立体構造を崩す事が目標となります。熱でタンパク質変性を起こす方法やタンパク質の構造の間に架橋を作るなど様々な方法がありますが、共通する目的は微生物の細胞表面もしくは内部に存在するタンパク質の分子機能を失わせることです。
やり方を間違えれば感染対策効果は低下する
感染対策は、このようにタンパク質そのものをターゲットにした方法が多くあるため、器具の感染対策で順番を間違えると効果が大きく下がってしまいます。
タンパク質に架橋を加え、タンパク質を変性させる方法は同時に器具に対し、強固にタンパク質本体の固着を招きます。器具へのタンパク質の固着を起こさせないよう、洗浄処理を行う流れを確立させなければなりません。
これまでの感染症対策+新型コロナウィルス感染症対策を実施中
千種区の阿部歯科では、日ごろから歯科治療に使用する器具の滅菌消毒、チャアーやソファー等の消毒を行ってまいりました。
しかし2020年はご存知の通り、新型コロナウィルス感染症が猛威をふるっています。
そのため、通常の感染症対策は勿論、定期的な扉・窓の開放による空気循環や歯科治療時のゴーグル、フェイスシールドの着用等、さらなる感染症対策へ努めております。
元々、当院は全診療室が個室もしくは半個室となっているため、感染症対策がしやすい院内レイアウトとなっています。
感染症対が不安…気になる…といった方は是非、弊社へお越しください。
【記事の執筆者】
名古屋市千種区の阿部歯科 副院長:阿部利晴(あべ としはる)
「患者様の心に寄り添う歯科治療を行う」をモットーに日々、より良い歯科治療の提供に努めています。常に新たな治療技術そして知識を取り入れ、患者様により快適に、より安心して治療を受けていただけますよう、様々な取り組みを行っております。
歯やお口のことなら、何でもお気軽にお尋ねください。お一人一人の患者様のお役に立てるのが私の喜びです。
≪副院長 これまでの主な経歴について≫
1980年:名古屋市千種区生まれ歯科医師の祖父と父親を持ち地元で育つ
≪副院長 任命状について≫
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