名古屋市千種区を中心に地域に根付いた歯科治療を行う阿部歯科 副院長です。
本日は患者さんからよくいただくご質問・ご相談内容とその見解について、専門の歯科医の目線で詳しく解説いたします。
今回は「歯の周囲から味やの臭いがする・・・」といったご相談に関しまして、ご紹介したいと思います。
「歯の周りから何か味がします」という理由で、それが気になって歯医者さんを受診される方が時々います。
当歯科医院でもそういった理由で気になって受診をされる患者さんがしばしばいますが、歯の周りから味がする場合には実はいくつかの理由が考えられます。
【記事の更新日】2020年9月25日
虫歯が原因で味がするケース
詰め物の下に虫歯ができてしまい、それによって何らか味がする場合があります。
虫歯のケースではやや焦げたような感じや苦いような味がする事もあり、少し渋めの味の感覚を経験する事もあります。
詰め物の下から味がする理由は虫歯なので、レントゲンを撮影する事によって虫歯の形跡を発見できる事もあれば、視診によってすぐに分かる事もあります。
一方で、レントゲンにも写りにくく視診でも分かりにくいような小さめの虫歯の場合でも味がする事もあるため、注意しましょう。
このような場合には詰め物の接着剤が取れ、小さな隙間から虫歯の味が漏れ出しているといった現象が起きていることもあります。
こういった症例では味がする部位を特定した上で、詰め物を外すことによって、はじめて原因を特定できるケースもあるのです。
虫歯が原因で味がする場合は、場所がはっきり特定できる場合と非常に場所が特定しにくい場合があります。
歯周病が原因で味がするケース
歯周病が原因で味がする場合にも特徴があります。
血の味がしたり、鉄っぽいような味、他には酸っぱいような味がする事もあります。
いずれも歯周病による感染と炎症によって、出血したり歯周ポケットからの浸出液が増える事で味がします。
他にも、深くなった歯周ポケットの中へ小さな食べ物のカスが入り込んでしまい、それによって食べ物の残りカスのような味がする事もあります。
歯周病で味がする場合は、やはり歯周病の特徴である炎症や出血が認められる事が多くありますので検査によって、当たりを付けやすくなります。
こういった時には、歯磨きの仕方の見直し(ブラッシング指導)や歯医者さんでの専門的な掃除(PMTC)などによって歯周病の処置を行い、改善していきます。
その他の理由で味がするケース
虫歯や歯周病以外の原因で、味がする場合にも様々なものがあります。
・詰め物の接着剤が取れた隙間に歯磨き粉や洗口液の成分が入り込んでいる。
・歯の根を埋めた薬の成分が漏れ出ている
・一時的に詰めた詰め物の間から薬剤の成分が漏れ出ている
・一時的な詰め物そのものの味
・歯や詰め物の段差に付着した汚れに由来する味
・複数の原因が混ざって味がしている
など、様々な理由で味がする事があります。
どのような理由においても一見して、原因が判別しづらい症例もしばしばあるので、そのような場合には可能性のあるものを一つずつ潰しながら原因を特定していく事が大切となります。
歯周囲の味でお困りなら千種区の阿部歯科へ
阿部歯科では、患者様からのちょっとした疑問やご相談にお応えしています。
少しでも歯やお口に違和感を感じたら、早めに専門の歯科医に診てもらうことが大切です。
お口や歯茎、歯の違和感はそのまま長く放置することで自然に治ることは少なく、むしろ悪化をし歯科治療が困難になってしまう場合がありますので早期治療を心がけましょう。
【記事の執筆者】
阿部歯科副院長:阿部利晴(あべ としはる)
「患者様の心に寄り添う歯科治療を行う」をモットーに日々、より良い歯科治療の提供に努めています。常に新たな治療技術そして知識を取り入れ、患者様により快適に、より安心して治療を受けていただけますよう、様々な取り組みを行っております。
歯やお口のことなら、何でもお気軽にお尋ねください。お一人一人の患者様のお役に立てるのが私の喜びです。
≪副院長 これまでの主な経歴について≫
1980年:名古屋市千種区生まれ歯科医師の祖父と父親を持ち地元で育つ
≪副院長 任命状について≫