皆さんこんにちは、名古屋市千種区の歯医者 阿部歯科 副院長です。
本日は患者さんが歯医者へいらっしゃるご理由として多い、歯の痛みに関する話題です。
歯を噛み合わせたり、物を噛んだりした時に痛みを感じる事があるかもしれませんが、この時に歯を何かでコンコンと叩いた時に痛みを感じる場合があります。
歯の痛みには外部からの刺激で神経を介し感じるものと、炎症によるものがあります。
その中でも、今回は歯を叩いた時に感じる痛みについてお話をしようと思います。
【記事の更新日】2021年4月12日(月)18時
垂直方向の痛み、水平方向の痛みの違い
歯を叩いた時に歯の軸方向に感じる痛み(垂直方向に感じる痛み)と、歯の側面を叩いた時に感じる痛み(水平方向に感じる痛み)があります。
垂直方向に痛みを感じる場合は根尖部に炎症がある事が多く、水平方向に痛みを感じる場合は歯の周囲に炎症がある場合が多いです。
この根尖部の炎症と歯の周囲の炎症は歯根膜を介して、根尖を含めた歯の周囲全部に歯根膜炎を起こす事もあります。この場合は水平方向と垂直方向両方に痛みを感じる場合もあります。
歯根膜炎が起きた状態でも、原発巣の炎症が強くなっている事が多いので垂直方向と水平方向の痛みの程度を比較する事で、原発巣を予測する事も可能となります。
根尖性歯周炎について
根尖性歯周炎とはう蝕や歯髄壊死などによって、歯髄の感染を通し根尖に感染巣を作った状態です。
稀にう蝕がなくても、逆行性に歯髄に感染を引き起こし根尖性歯周炎を起こす場合もあります。
歯の根の先端の根尖に感染巣を作り、急性炎症を引き起こすと歯の軸方向への刺激に対して痛みを感じるようになる場合があります。そのため垂直性の刺激に対し、強い痛みを感じる場合は根尖性歯周炎の存在が疑われます。
根尖性歯周炎まで移行してなくても、歯髄が急逝炎症を起こす急性化膿性歯髄炎の場合でも少しの刺激に対し敏感になり、歯を叩いた時に激しい痛みを感じる場合もあります。
歯周組織炎について
歯の周囲に急性の歯周炎を起こした場合は、歯根膜に強い炎症を伴い水平方向に歯に刺激を与えた時に痛みを感じることもあります。
すなわち上に書いたような垂直方向に強い痛みを感じるか、垂直方向に強い痛みを感じるかで炎症の原因が歯髄を介したものか歯周病によるものかを確認していきます。
これらの臨床症状とう蝕の有無とレントゲン像を確認して原発巣を特定していきます。
咬合性外傷
上の2つの疾患は細菌感染によって、急性炎症が引き起こされた状態ですが咬合性外傷は歯の当たりが強いといった咬頭干渉などの機械的な刺激により歯根膜炎が起きた状態です。
この場合も歯を叩いた時に痛みを感じる場合がありますが、同時に根尖性歯周炎や歯周組織炎を伴っていたり、咬合性外傷から歯髄炎へと移行する事もあります。
その他にも歯の詰め物が取れかかっていたり、歯にヒビがはいっていたりなど歯を噛んだ時の痛みには様々な原因があります。
そのため、視診やレントゲン像、臨床症状などから総合的に原因を解明していく必要があるのです。
千種区で歯の痛みでお悩みなら、阿部歯科へ
千種区の頼れる歯医者 阿部歯科では、今回ご紹介をしたような垂直方向の痛みや水平方向の痛みの特定及びそれに対する治療方針の策定に自信があります。
それぞれの痛みに対する処置・歯科治療はその要因により大きく異なってきます。
そのため、まずは患者さんのお話をよく聞き「いつから痛いのか」「どういった時に痛いのか」「どんな痛みなのか」といった点に着目し、色々とご質問をさせていただきます。その上で視診とCT装置による検査を行い、実際の歯科治療へと移ります。
ただ、私は中でも患者さんからのお話のヒアリングに力を入れます。検査も勿論大切ですが、歯の痛みを感じている患者さんがどう感じているか?どう傷んでいるかを十分聞くことで得られる情報そして症状が分かります。 まずは患者さんのお話、意見をお聞かせいただければ幸いです。
これからも皆様の歯やお口のお悩みに応える適切な歯科治療を進めてまいります。
【記事の執筆者】
名古屋市千種区の阿部歯科 副院長:阿部利晴(あべ としはる)
「患者様の心に寄り添う歯科治療を行う」をモットーに日々、より良い歯科治療の提供に努めています。常に新たな治療技術そして知識を取り入れ、患者様により快適に、より安心して治療を受けていただけますよう、様々な取り組みを行っております。
歯やお口のことなら、何でもお気軽にお尋ねください。お一人一人の患者様のお役に立てるのが私の喜びです。
≪副院長 これまでの主な経歴について≫
1980年:名古屋市千種区生まれ歯科医師の祖父と父親を持ち地元で育つ
≪副院長 任命状について≫
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